Apacheの入手とインストール
http://httpd.apache.org/dist/httpd/binaries/win32/ から Apache httpd のバイナリをダウンロードします。
apache_2.0.43-win32-x86-no_ssl.msi が最新版(2002/10/20 現在)の様ですが、私の参考にしたサイトで
http://www.apache.org/dist/httpd/old/でapache_1.3.23-win32-x86-src.msi を使用していたので、私も同じものを使う事にします。
ダウンロードしたバイナリを実行すると、インストールが始まります。ウィザードに沿って操作していくだけで、インストール完了です。途中、ネットワークドメインや、コンピュータ名、サーバ管理者のメールアドレスが聞かれますので、適当に入力します。(有効なネットワークドメインが無い場合は、ひとまず localhost とでもしておきましょう。)
デフォルトで C:\Program Files\Apache Group\Apache 以下にファイルが展開されるはずです。
図S-01 Apacheインストール後のディレクトリ構成
Apacheの起動
Windows2000には標準でIISというWebサーバが梱包されています。IISが起動していると、Apacheが起動しないので、IISの停止を確認します。
図S-02 IISの停止([サービス]の画面)
IISの停止を確認した後に、上記[サービス]の画面の上部に「Apache」という項目があると思うので、右クリックで[開始]します。
「スタートアップの種類」で起動方法を選択できます。が!Apacheは今後Tomcatと連動する事を前提としますので、「自動」は止めたほうがいいです。
Tomcatとの連動は「Tomcat」を起動->「Apache」を起動の順番でないとTomcatが動作しない事があります。
ブラウザを起動し、URLに「http://127.0.0.1/」を入力します。Apacheのインストール・起動が正常に完了していれば図S-03の様な表示がされます。
図S-03 Apache起動の確認
Apacheの初期ローカルフォルダは
C:\Program Files\Apache Group\Apache\htdocs
になります。このhtdocsフォルダの中にファイルを入れます。
この初期ローカルフォルダのパスを変更したい場合は、
C:\Program Files\Apache Group\Apache\conf\httpd.conf
をテキストエディタで開きます。
httpd.conf中の305行目のDocumentRoot "C:/Program Files/Apache Group/Apache/htdocs"を任意のパスに変更します。
これでApacheのインストール・動作確認は終了です
サーバ機のプライベートIPアドレスの固定
ルータを使用する場合、ルータに接続されたマシンに自動的にプライベートIPアドレスを割り振ります。
サーバを構築しないのならこのままでOKなのですが、サーバを構築する場合はアドレス変換というものをしなければならないので、プライベートIPアドレスを固定します。
[コントロールパネル] -> [ネットワークとダイヤルアップ接続] -> [ローカルエリア接続] の画面を開きます。
すると以下の「ローカルエリア接続 状態」画面が出現しますので[プロパティ]をクリックします。
図S-04 ローカルエリア接続 状態 画面
[プロパティ]をクリックすると「ローカルエリア接続のプロパティ」が出現します。
図S-05 ローカルエリア接続のプロパティ 画面
[インターネットプロトコル(TCP/IP)]を選択し、[プロパティ]ボタンをクリックします。
すると「インターネットプロトコル(TCP/IP)のプロパティ」画面が出現します。
以下に示す様に設定します。
[次のIPアドレスを使う]にチェックを付け、
[IPアドレス]:192.168.0.2(サーバ機のプライベートIPアドレスになります)
[サブネット マスク]:255.255.255.0
[デフォルト ゲートウェイ]:192.168.0.1(ルータのLAN側のIPアドレスを記入します)
[次の DNS サーバのアドレスを使う]にチェックを付け、
[優先 DNS サーバー]:192.168.0.1(ルータのLAN側のIPアドレスを記入します)
[代替 DNS サーバー]:192.168.0.1(ルータのLAN側のIPアドレスを記入します)
図S-06 インターネットプロトコル(TCP/IP)のプロパティ 画面
記入内容の確認後、[OK]をクリックし、プロパティ画面を閉じて行きます。
設定が済んだら、その設定が反映されているか確認しましょう。
MS-DOSプロンプトを起動し、
ipconfig/all
以下の画面が表示され、設定した内容が反映されていればOKです。
図S-07 プライベートIPアドレスの確認画面
以上でサーバ機のIPアドレスの固定作業は終了です。
ルータの設定(自宅サーバ用)
ルータの設定を行います。
ルータのアドレス変換機能を利用し、外部(インターネット側)から自分のサーバ機にアクセス出来る様にします。
自宅のネットワーク構成は下図S-の様になっているものとします。
図S-08 ネーットワーク構成
図S-04のWAN側からルータのWAN側のグローバルIPアドレスにアクセスがあった場合、ルータはグローバルIP「999.999.99.99」をローカルIP「192.168.0.2」に変換してwebサーバにそのアクセスを渡さなければなりません。
一般的なルータの設定としては、
「WAN側」から「プロトコル」が「HTTP(TCPポート番号:80)」の要求なら、「LAN側のIPアドレス」の「192.168.0.2」に変換する。
です。分かりにくい文章でゴメンナサイ。
以下に MELCO BUFFALO Broad Station BLR-TX4 の設定方法を掲載しておきます。
Broad StationやAir Station(無線LAN)などのMELCO製品なら大きな違いは無いと思います。MELCO社製以外の方も参考にしてもらえると幸いです。
ブラウザを起動し「http://192.168.0.1/」にアクセスし、Broad Stationの設定画面を開きます。
[詳細設定]を開き、左フレームより[アドレス変換]をクリックします。
図S-09 Broad Station設定画面(アドレス変換)
「アドレス変換テーブルの追加」で、
「WAN側のIPアドレス」:[ブロードステーションのWAN側IPアドレス]
「プロトコル」:[TCP/IP]にチェックを入れ、「ポート」を[HTTP(TCPポート:80)]
「LAN側IPアドレス」:[手動設定]を選択し、「手動設定」欄に[192.168.0.2](サーバ機のIPアドレスです)
設定を終えたら[アドレス変換テーブルに追加]をクリックします。
追加ボタンをクリックし、同じページの下部に下図S-の様に追加されている事を確認します。
図S-10 アドレス変換テーブルの確認
これでルータの設定は完了です。
続いてDHCPサーバ設定を行います。
詳細設定画面で、「DHCPサーバ設定」の
「DHCP サーバ機能」:[使用する]にチェック
「割当IPアドレス」:[192.168.0.3]から[16]台
にします。
割当IPアドレスが「192.168.0.3」からに設定して下さい。「192.168.0.1」はルータが、「192.168.0.2」はサーバ機が使用します。
Webサーバの動作確認
基本的にここまでの作業であなたのマシンはWebサーバになっています。
以上の確認がOKなら、次に自分のルータ(ADSLモデム)が取得しているグローバルIPアドレスを調べます。
グローバルIPアドレスを調べるには、確認くんをクリックして下さい。(プロキシ(代理)サーバーを経由しないで下さい。)
確認くんを開いて上から3つ目の「現在接続している場所(現IP)」があなたのIPアドレスです。
IPアドレスの確認が済んだらブラウザのURL欄に「http://999.999.99.99」(確認した自分のIPアドレス)にアクセスして、先ほど確認した Apache の画面が出てくれば OK です。
192.168.0.0 のネットワーク(サーバ機がある同じLAN内)からアクセスした場合、ルータの設定画面(つまり 192.168.0.1 )に飛んでしまうため、WAN 側からアクセス試験を行う必要があります。
外部のネットワークから動作確認をして下さい。
外部ネットワークからの動作確認が不可能の方は、Another HTML-lint gatewayでページ中部のURLにチェックを入れ、「http://999.999.99.99/index.html」(確認したグローバルIPアドレス)を入力して[チェック]をクリックすれば確認できます。
「チェックの結果は以下のとおりです。」と採点されていればOKです。
もう一つの確認方法は、以下の「Hostname」の欄に確認したグローバルIPアドレスを入力し、[Go!]をクリックします。
この結果、下図S-の様に表示され、下図S-赤線部に「200」と表示されていればWebサーバの動作は正常です。
図S-11 WebSitePulse.comの結果画面
ポイント1はプロバイダに直接聞くのが一番手っ取り早いです。
ポイント2はこのページのルータの設定(自宅サーバ用)を見て下さい。
ポイント3はSygate Online Serviceを開き、ページ中部の楕円形の押しボタンの[Scan Now]をクリックし、
「Service」が「WEB」、「Ports」が「80」の項目が「Open」になっていれば80番ポートは開放されています。
このSygate Online Serviceは今後、メールサーバなどのサービスポートの確認にも使用すると便利です。